じゃあ、中田さんにとって好かれていたい人って言うのは…?
少なくとも大河がいたんじゃないの?
本気で好かれたいと思ってる人に遊ばれるのって、どれだけ辛いんだろう…
もし私があの人に遊ばれてたら…って考えてたらはっとした。
なんで、そこで彼がで出てきたのか。
全然わからない、
けど、想像しただけ胸がズキンといたんだ。
まるで、包丁にでも刺されたように。
きっと今、中田さんは私以上に苦しいんだ…
そう考えてたら大河に怒りを覚えた。
いや、大河だけじゃなくて、
遊んでるすべての人に。
…違うわ。
本気の相手をもてあそぶひとに。
そんなことして楽しいの?
とか、色々考えた。
そんなとき、
謝るのが大嫌いな大河から
真剣な声で
顔で、
謝罪の言葉が出てきた。
「悪い。本気で好いてくれたのに、もてあそぶようなことして。
でもごめん。俺もうこいつしかみれないんだ。
謝ってすむとは思ってないけど…」
大河はるりと手を繋いでそう言った。
まさか、謝るとは思わなかった。
あの、大河が。
私たちが驚いてる以上に中田さんが驚いてる。
中田さんは少ししたあと、
「…もう、いいよ。わかってたから。
最初から大河が私のことみてないって。
だからもう、謝らないでいいよ。
そんな素直に言われちゃ、私も引くしなかいもんね。
でも、本人からちゃんと聞けてよかった!」
中田さんはそう言って笑った。
きっと彼女はすごく強い子。
それにすごくいいこ。
そんなあのこだもん。
きっと本当にいい人が見つかるよね…?
見つかると、いいな…



