作戦当日。
私はうきうきした気分で昨日と同じように家を出た。
もちろん、、いや、もちろんではないけど、
龍之介さんに送ってもらって。
朝、教室にはいるとほとんどの人が席についてた。
もちろん、大河もるりも、竜も。
私は自分の席に座ると作戦決行の合図をした。
作戦はこう。
るりと竜が付き合ったことを報告。
大河はテンション下がる
ってゆうか、あきらめかける
そこでうちが後押しして
コクらせる
と言うもの。
ベタだよね。うん、ベタ。
二人にもそれはさんざん言われた
けどね、計算どころか誰かを落としたこともない私が考えるのよ?
そうなるでしょうに…。
なんて、勝手に心のなかで言い訳をして、
授業が終わるのを待つ。
授業終了のチャイムがなったと同時に、
私は教室を出た。
これが、開始の合図。
二人は予定どうり大河を呼びだす。
そして、手を繋いで付き合ったと報告。
落ち込むかなぁ…って思ったのに…
「やっぱりなぁ…」
え、
なにがやっぱりなのよ、
私は心のなかで呟きながら出番を待つ。
「俺さ、るりのこと好きだったよ。
ずっと。てか、今も。
でも、これからは一人の友人として…」
そう言いかけた時、
バチン
大きな音が響いた。
殴ったのは、
竜でもなく、
るりでもなく、
私。
だってだってだって!!
これじゃあダメなんだよ!
「大河!!
ここで諦めてどうする!?
好きなら諦めるって言うんじゃなくて、
これからも好きだってそういいなさいよ!!
どうせ諦められないんだから!!!」
ほほをおさえながら大河は反発してくる。
「あぁ!悪いかよ!!諦められる分けねぇだろ!!だけどよ、るりも、竜も、どっちも大事なんだよ!
そんな二人を邪魔することなんて、できねぇだろ!!」
「バカじゃないの!?
これは作戦よ作戦!!
お前がコクればそれでいいの!!!」
「そうなのか!?
俺はるりが好きだよ!」
「もっと愛のこもった告白しなさいよ!!」
「愛してる。お前のことしか見てなかったよ…」
さっきの勢いとは違って、
少し顔を赤くした大河。
その視線のさきには、
泣きそうになってるるり、
なんか、私が想像してたのと全然違うし、
むしろムードなんてひとつもないけど、
結果よければすべてよし!だね!!



