なんで大河がこんなことをいったのかはわかんないけど、
龍之介さんが不機嫌になったのは事実。
そんな彼を見て、ドキッとしてしまった私はどうかしてる。
最近おかしいんだ。
ドキドキしたり、
きゅんきゅんしたり、
なんか、おかしい。
よく漫画で見るような感じ。
まさか、私が彼に対して
そんな感情を持つことなんてないと思うけど、
でも、確かにそうなんだ。
不意に見せる笑顔とか、
不機嫌そうにすねてる顔とか、
それ以外にも、色々。
彼のことをもっと知りたいと思ってしまう。
きっと。
引っ越したばかりでまだ落ち着かないんだよ。
だから精神的にいかれてるんだ。
だから、おかしなことを考えるんだ。
少し、落ち着こう。
養子になったんだから、
龍之介さんは私の兄だ。
それなのに、認められるわけないんだから。
私は大きく深呼吸をして、
龍之介さんの方をまっすぐ見つめた。



