私達は、昔のご近所さん。
小学校までは近所だったけど、
私が引っ越したから近所じゃなくなった。
けど、そのあとも四人で遊んだりしてて…。
ようは、めちゃくちゃ仲良しな幼馴染み。
小学校も、幼稚園も、中学も、
学区の問題とかで同じ学校になることはなかったから、
学校に三人がいるのがものすごく新鮮。
それに、さっきの話を聞く限り、
るりはこのクラスのトップみたいだし。
しかも、いじめっ子?
はぁ…
るりはほんと変わんないなぁ…
昔っから流されやすいから。
「ちょっと、どういうこと?」
電話してたギャルがるりに聞く。
「んー、まぁ、和泉は私の親友だから♪
手、出さないでね?」
るりが笑って言う。
黒ギャルの方は、わかった。
そう言って、
私に謝ってきた。
さっきは蹴ったりしてごめんなさい。
って。
だから私も
「私こそ、挑発するようなことしてごめんなさい。あと、机直してくれてありがとね!」
っていって笑った。
…でも、納得してない人が居るみたい。
「るり…るりは私の友達よね?」
そう切り出した女。
「ん?あたりまえよ!」
るりはなにも気づかず笑う。
「友達の友達は友達なんだよね?」
「そうだよ!」
あ、だから黒ギャルさんは謝ってきたのか。
るりのこと、友達って思ってるってことだね。
「で、友達の敵は自分の敵、だよね?」
「そうよ!」
…そうなのか?
「私、この子にさんざん言われたんだよ?」
「あ、そうなんだぁ」
ヘラヘラする、るり。
てか、散々言ってきたのはそっちだと思うけど。
「それなのに、そいつは親友なの?」
そう訪ねたら、
るりの顔が変わった。
いや、これはヤバイかも。
暴走する一歩前じゃん。
「てめ…「じゃあ聞くけど…」
るりの言葉を遮って話しかける。
るりは、
ヤベッ
って顔をして少し黙った。
「なによ!?」
「あなたはるりのこと、友達だと思ってる?」
「はぁ?なにいってるのよ。」
「だってさ、普通は止めるでしょ。
自分の友達。
それともなに、利用してたの?」
「え、和泉なんで知って…」
「ん?そりゃぁ、バカなあんたのことだもん。やりかねないなぁとは思ってた。」
「う゛…」
言葉に詰まったるり。
それを黙ってみてた女は、
「るりと私は気があったの。だから、友達。」
「へー。気があった…ねぇ。」
竜が話に入ってくる。
「俺の友達がさ、
るりに振られたって言うんだよな。」
「だからなんなのよ。」
「るりに聞くとさ、お前に別れろって言われたっていってたんだけど?
しかもそのあと自分がその男を狙ったわけだろ?それ、友達がすることか?」
「…るりが嘘ついたんじゃないの?」
少し焦った様子でそう言った。
「私!嘘なんか…っ!」
るりが否定する。
「ねぇ。麗子さん?本当にるりのこと、友達だと思ってる?」
もう一度聞く。
「…思ってたわよ。さっきのさっきまでね!」
女は、そう言って教室を出ていった。
「…私、悪いことしたのかなぁ…。」
るりが聞く。
「あの子にこんな卑怯な真似させたのは
るりの性格のせいでもあるんじゃない?
るりの言われたままに動くとこ、
これはるりが悪いよ。
なにも、あのこがすべて悪い訳じゃない」
私が止めを指す。
「…そうだよね…」
「…うん。だからさ、何かしなきゃじゃない?」
そう言うと、るりは教室を飛び出した。



