朝起きると、
すやすや寝てる四人がいた。
私は起こさないように…と静かに部屋を出た…つもりだったけど、
龍之介さんをおこしたみたい。
「…どこかいくのか?」
寝ぼけた声で聞いてきた。
「あ、ごめんなさい。起こしちゃいましたね」
「…それはいい。どこへいくんだ、」
「朝御飯作りに厨房へ。」
「…そうか。俺もいく。」
龍之介さんはそう言って着替え始めた。
ちょ、
なに目の前で脱いで…!
慌てて部屋を出る。
上半身だけだったけど、
筋肉がほどよくついてて…って
私変態みたい。
でもさ、免疫ないんだもん。
コウのしかみないから。
プヨプヨお腹しか。
だから、ドキドキするのも仕方ないよね。
「待たせたな」
キチッとスーツを着てる龍之介さん。
私服もかっこいいけど…
こっちはこっちでかっこいい…。
「なにしてるんだ、いくぞ?」
ボケーっと見とれてる私に声をかけ、
前を歩く。
「龍之介さん、今日はお仕事ですか?」
スーツ着るなんてあんまりなさそうだもんね。
「あぁ。」
「集金かなんかの?」
「いや、普通の仕事だ。」
普通の…ってことはサラリーマン?
わぁ、すごいね。
サラリーマンで、サクザの若頭なんて!
忙しそう…
「ゆっくり寝ててもいいんですよ?」
「いや、いい。」
「家事が好きなんですか?」
だからこの前も手伝ってくれたんだね!
「いや、別に好きではないな。」
「…?じゃあ、なんでこんな早く?」
部屋でのんびりしてればいいのに…
「……。」
あれ、また沈黙?
聞くなってことかな?
昨日みたいに不安になるのやだから聞くのはめとこ。



