しばらく待って受診した結果、
「骨に小さなヒビが入ってる」
とのこと。
そんなにひどくないみたい。
なんて安心しながら
固定だけしてもらって、病院を出た。
診察費を払おうとしたけど、
もう払われてると言われた
「龍之介さん、お金…」
私が声をかけても、
いらない。必要ない
と何度も断られた。
最後は私が押し負けて
「色々ありがとうごさいます」
とだけ言った。
でもなぁ、荷物運べるかな、この手で…
なんて考えてると
「お前は荷物運ばなくていいから」
と、心を読んだように言われた
…なんか、見透かされてる気がする…
しばらくして、マンションについた。
私は大屋さんに引っ越すことを伝えた。
「あらぁ、そう、遠くへいくの?」
少し寂しそうに言ってくれた。
「いえ、草薙さんの家にお世話になることになりました」
「あら、そうなの。なら、いつでも会えるわねぇ。よかった!」
「はい!またいっぱい色んなこと教えてください!」
「もちろんよ!あ、さっきからあそこで待ってるの、彼氏かい?」
そう言って車の方を指差す
「え?」



