ヤクザの家族になっちゃった!?



忙がしいと時間が流れるのが早いや。

ぱっと時計をみたら

正午。

あら。

お昼の時間だわぁ、

なんて思いながらそのまま視線を落とすと、

チャラメの男組にナンパされてる中田さんがいた。


「…お客さま」

私は素晴らしいほどの笑顔で絡んでる男たちに声をかける。

まぁ、この手の客には慣れてたりするからね。

中田さんと男組の間に割り込む。

「お?なになにかわいいね、君も♪」

金髪の男が絡んできた。

うわ、こいつ女なら誰でと言いタイプと見た。

ようするに、私の大嫌いなタイプ。

「ナンパなら外でしていただけませんか?

こちらも商売なので…

もし、どうしてもここでやりたいというのであれば、

もう少したくさんご注文いただけないでしょうか?」


私はそういいながら並べられた商品をみる。


うん。まぁ、ドリンクだけ。

頼んでくれたのはありがたいよ、もちろん。

でもねぇ、

かれこれ一時間近く居座られちゃぁ、こっちとしても迷惑なわけよ。

さっさと帰るか、追加注文してくんなきゃわりに合わないよ。

なんて、心のなかで怒りながら

スマイルキープで

「いかがなさいます?」

と聞くと

なにか、癪に障ったようで

「なめてんじゃねぇぞ?おい。」

って。

なめてなんかないよ。

なめたら汚そうだもん。

なんて、そんな子供じみたことは言わないで

「なめられてるようなことをしてるほうが悪い。」

…いってやったぜ!

私じゃなくて、中田さんが。

ここで言ったら火に油なんだけどなぁ。

とは思いつつも

ナイス!

とも思ってる。