龍之介さん…!? そう思い、反射的に下を向いた頭を持ち上げ、 前を向く。 すると、そこにいたのは龍之介さんではなく、 殴ってきてない方の男だった。 「傷もんにしちゃ怒られるぞ。」 それだけ言うと、男の手を離した。 男はチッと大きな舌打ちをして 私から離れた。 た、助かったぁ… あんな勢いで殴られたら絶対にいたいもん…。 なんて安心してはいるものの 突っ掛かる。 傷もん? 私を傷つけちゃ何でいけないの…? この人たちの目的が全く見えないよ…。