十分ほど待っても来ないので

心配するであろう、おっちゃんに連絡をいれてもう少し待つことにした。

おっちゃんの連絡先を探し、

発信ボタンを押して耳に当てたとき


後ろに気配を感じた。


バッと

勢いよく後ろを向いても誰もいない。

え…?

幽霊かも…

なんてのんきな考えをした私は

恐る恐る前を見る。



でも、そこにも人はいなくて

安心して、いるとまた物音が。


慌てて周りを見渡すけど、どこにも誰もいない。

え?

え…!?


なんで!?

驚きながらバッと前を向くと、

そこには知らない人が立っていた。

ぶつかってしまったことに気づき、

「あ、ごめんなさい」

そう声をかけようとしたとき

避けることもできないような勢いで

口を塞がれた。

「んんー!?!?」

驚きながら理解したことは…

“ヤバイ。”

ということ。

バタバタと暴れて見るけど、


見るからにゴリマッチョな男には全く通用しない。

“離して!”

そう、言おうとしても口を塞がれてるためしゃべることすらできない。

そんな抵抗してる私の手を


いつのまにか後ろにいた人が縄のようなもので後ろで拘束し、そのあと両足も縛り付けられた。

すると、さっきまで苦しかったことが嘘のように喋れるようになった。

あぁ、手を離されたんだ

と、理解して、

「なんの目的!?」

そう、出来る限りの大きな声でそう叫んだ。