その後、
どこぞのバカップル並みにベタベタしてた私たち。
たまに、
「あんなイケメンの彼氏いいなぁ」
何て言ってくれるのを聞くと
嬉しくもあり、悲しくもある。
嬉しい面では
彼女に見えるんだ…、
って。
けど、見えるだけじゃ…ね、
とも思う。
勝手に喜んで勝手に病んでんじゃ、
バカみたいよね。
そう思って、
頭を切り替えるけど。
その後、
けいたくんからすぐに連絡があり、
中学のことで他愛もない話をした。
でもほんとに、記憶にないんだよなぁ…
なんて腑に落ちなかったので
海で遊んでいるるりに聞いてみることにした。
龍之介さんに少し待ってもらい、
るりのもとへいく。
るりは大半の男子のこと知ってるでしょと思って。
「けいた…?知らなーい誰?」
そう言われ、驚いた。
「同じ中学なんだけど…」
そう言うと
「え?誰と?」
そう切り返され
あ、そう言えば中学別々だったっけ
なんて今更思い出した。
「でもけいたってどこかで聞いたことあるのよねぇ…」
そう続けたるり。
私、全くないっす…
なんて思ってたら
「同じ中学のこに聞いてみれば?」
と聞かれ
携帯を開くが、
重要なことがひとつ。
「連絡先知らないわ」
「あ、そう言えば最近だっけ、携帯を持ち出したの。」
なんて思い出したように言われた。
知りたいねぇ…
なんて呟かれ
ほんとにね。
とつぶやいた。
その後、るりが「イケメンだった!?」
なんて聞いてきたことは
大河には秘密にしておくとして、
私はうふふふふ
とへんてこな顔で妄想してるるりをおいて
龍之介さんのもとへ戻った。



