だからできるだけ足を着けないように走り、やっと日陰に到着する。
あぁ…天国、
なんて感動に浸ってると
肩に何かをかけられた。
確認のため、それを肩から外すと
「着てろよ…」
って、弱々しい、おねだりするような声を発した龍之介さん。
…え?
ちょ、こんなプヨプヨお腹見せるなってことかな?
あーーー、
幻滅された!?
うわぁ、お腹やば…みたく!?
なんて妄想爆発させてると、
「他のやつに見せびらかすようなことすんなよ」
そう、注意するように言ってきた龍之介さん。
…え、っと、
見せびらかす?
不思議に思って龍之介さんの顔を見ると
耳が赤く染め上がっていた。
えっと、
もしかして嫉妬…?
え、多分違うけど、それなら嬉しいんだけど…
ってゆうか、ものすごく恥ずかしい
でもでもでもっ!
そんなことを考えてるうちに、
龍之介さんにつられるように赤くなっていく顔。
それをごまかすように
「あ、暑いですねぇ」
と、突拍子もないことを言いながら手で顔を扇ぐと
目の前に差し出されたかき氷。
ん?
「食べちゃいますよ?目の前に出したら…」
そんな、軽い冗談を言うと
「お前が食べなきゃ捨てるだけだ」
と。
あ、私のために買ってくれた?
しかも一番大好きなブルーハワイ。
嬉しい…
私は素直に受け取り、
すべて平らげたら
満足そうに笑った龍之介さん。
う、
その笑顔、反則ですって!



