中にはいると、大きなベッドに、おばあさんが寝ているのが分かりました。


おばあさんは少女に背を向けるようにして、布団を深くまで被っています。


「おばあさんおばあさん、眠っているの?」


少女はおばあさんが眠るベッドへ静かに近づいていきました。


おばあさんからの返答はありません。


少女はナイフを片手に持ち、ゆっくりと一歩一歩歩み寄ります。


「ー…ねぇ、おばあさん、私のずきんね、真っ白できれいなのよ。お母さんの手作りなの」


おばあさんからの返答はありません。


それでも少女は問いかけます。


「私がね、白がいいって言ったのよ。どうしてだと思う?」


「あのねー…」


少女は途中で言葉を切りました。


あることに気づいたのです。