隆司先輩へ



__________……



『♩あ〜なた〜の夢に〜♩』


「ふふふ」



今日もいきなり先輩は歌い出した。



『はー?何笑ってんの』


「何の歌かな?って。ふふふ」



本当はわかってる。



先輩の大好きな曲だよね、それ。



『俺が音痴すぎて何の歌か
わからんって言いたいのか。』



あー可愛いな っていつも思う。



先輩は自分のことを音痴だと言うけど



そんなことない。むしろ上手なのに。



「音痴って言うわりには、いっつも
堂々と歌ってますよね先輩。」



わたしは自分が音痴ってわかってるから




人には聞かせられないもん。



『琴葉には聞かれて恥ずかしくねーし。
お前には聞かれてもいいの。』



「( 不意打ちだ。ずるい )」