隆司先輩へ



「こんにちは」




喧嘩していて気まずいとはいえ




部活の先輩だ。




挨拶しないわけにはいかない。




「これ、琴葉ちゃんの。
ほんとにごめんね」



彼方先輩は悪くないのになー。




すごく申し訳なさそうに何度も謝る彼方先輩に



心が痛くなる。



「大丈夫です、気にしないでください!
それ、 先輩に差し上げますよ!」



もうほとんど残ってないであろうカフェオレ。



隆司先輩が飲んだカフェオレ。



それを何もなかったかのように飲めるほど



わたしの心は広くない。



「え、でも…」


あー彼方先輩を困らせてる。




「飲んでください!
わたしからのプレゼントです!
ご飯食べてないんで失礼しますね」



わたしはカフェオレを彼方先輩の手に残したまま



「優花いこ」



優花の手を引いて、その場をあとにした。