『好きだよ、愛子』


あたしが付いた偽りの名を呼ぶのは、4年前のハル。


『あたしもハルのことが好きだよ。でも、あたしの好きと、ハルの好きは違う』


あたしは、ハッキリと言い切る。


だってあたしの好きは友達って意味で、深い意味なんて持たないモノだから、、、


『そっか。なら、愛子に大切な人が出来るまで、傍にいて』


ハルがあたしのことを抱き締める。


その時に、ちゃんとハルのことを突き放すべきだったんだ。


なのに、寂しいあたしはそれをしなかった。


「わかった」


そう、答えてしまったの、始まりだったんだ。


あたしの自由を、奪われる、、、


ごめん、ハル。


中途半端なことをして、、、