「お前も充分、変だぞ」


冬樹には負けると思う。


「ねぇ、冬樹、、、」

「呼び捨てかよ」


なんて言っているけど、あたしの話を聞いてくれてるみたい。


「抱き締めて、、、」


__グイッ__


冬樹はあたしの言葉どおり、隣に座っているあたしのことを抱き締めてくれた。


あたしは静かに、瞳を閉じる。


人って、こんなに温かいんだね、、、


あたしは、人の温もりを知らない。


親を知らないあたしが、親の温もりを知るわけがない。


だから、人の温もりを求めてた。