なんで、、、


どうして、冬樹がここに、、、


、、、居るの?


「アキ。葵羽と話をさせろ」

「わかりました」


そう言って立ち上がり、部屋を出て行こうとするアキの腕を、あたしは咄嗟に掴んだ。


今は、、、


今はまだ、2人っきりにはしないで欲しい。


「話さなきゃいけないこともあるだろ」


アキの言うとおりなのは、わかってる。


わかってるけど、、、


「冬樹さんは本当のことを知らない。お前が、ハルの女だって勘違いしたままだ」


アキは、あたしだけに聞こえるような小声で言う。


「今思ってることを言えば良い」


そして、あたしの腕を放し、部屋を出て行った。