君のことが大嫌いだった







[圭side]

 未海が話してくれた過去。


 それはあまりにも辛かった。


 もし、俺がその立場ならどうしただろうか


 大好きな仲間たちにそんな目で見られたら


 それでも俺はバスケを続けてこれただろうか


 なんて声をかけてやればいいのか分からなかった。それが率直な思い。


 同情なんてされたくないだろうし、したくもない。


 でも、言えるのはそんな日々が続いて辛かっただろうけど、未海が生きていてくれたこと。


 きっと、学校中にそんな噂が広まったんだろう。

 先生も生徒も期待を裏切られた思いでいっぱいだったんだろう。

 未海が学校に行っている間も、影でなんか言われたりしたんだろうな。


 こんな小さくて弱々しい体でどんだけのものを背負ってきたんだろう


 そう考えたら、胸が痛くなった。