君のことが大嫌いだった







 


 
「絶対勝つぞー!!」


「「「おう!!」」」」 


 円陣を組んで。


 戦いに臨んだ。

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「決勝戦はすっごく接戦で。本当にどっちが勝つかなんか分からなかった。」


 シュートが入った時。


 シュートを入れられた時。


 ドキドキだった。


 あんなに緊張して、楽しかったのは初めてだった。

「第4Qに入っても、両者譲らずで。同点のままだった。」


 そんな時に私はやってはいけないことをした。


「第4Qに入ってから、最後なんだって思って。ものすごく緊張してしまった。勝たなきゃって。シュートを私が入れなきゃって思っちゃったんです。」


 
 今更思う。





 そんな事思わなければ良かった。






「そんな事試合中に考えてしまって。葉菜からボールもらって。入れなきゃ、入れなきゃって考えちゃって。」


 試合中、考え事は禁物だ。




 その時に、集中してろ。




 そう言われてたのに。