君のことが大嫌いだった









  
 接戦だったけど、無事に勝てて。


 飛び上がって喜んだんだ。


 あの時の喜びは今でも覚えてる。


 次の戦いもその次も。


 順調に勝っていって。


 気づいたら、決勝戦だった。


「わー!!決勝戦だー!!」


 葉菜が興奮したように言った。


「だねー!うわー緊張してきたー!」


 たくさんのギャラリー。


 たくさんの声援、弾幕。


 緊張で足が震えた。


 でも、これで最後なんだ。


 みんなとバスケができるのも最後なんだ。


 勝ちたい。


 勝たなきゃ。