君のことが大嫌いだった










  

 体育館に入るともう後輩が準備を終えていた。


「葉菜先輩、未海先輩、こんにちは!」


 後輩達の元気な挨拶を受けて、部活の準備を始める。


「先輩!全国ですね!とっても楽しみにしてます!頑張ってくださいね!」


 後輩が話しかけてくる。


「うん!みんなで、がんばっていこうね!サポートよろしくね!」


 部活で全国に行ったことなんて無かったから、学校は全国大会で大盛り上がり。


 中でも、私と葉菜はだいぶ注目されてたと思う。


 嬉しいと思う反面、緊張や期待がとても大きかった。


「葉菜ーどうしよう。なんか、もう緊張してきた。」


 隣でバッシュに履き替えていた葉菜が笑って言った。

「早すぎー!私も緊張はしてるよ。でも、未海はどうせ試合になったら緊張しないんでしょ?」


「うーん、多分?」


「だったら大丈夫だよ。期待してるぞ、エース!」


 葉菜は笑顔でそう言ってくれた。