「なぁ、春樹。お前、渡野未海って知ってるか?多分、お前と同じ中学だった、一個上の先輩。」


 あいつも帰り同じ方向だったなら多分、同じ中学だろう。


 そう言うと春樹は身を乗り出してきた。


「え!!圭ちゃんも渡野先輩知ってるの!!?」


 そんなに驚かれるとは思わなかった。


「もしかして、白波に行ったの!?バスケやってる!?」


 春樹が興奮したように言った。


「同じ高校だけど、バスケはやってねーよ?」


 そういうと、春樹は驚いた顔をしていた。


「え。先輩、もうバスケやってないんだ…」


 もうって。


「やっぱり、あいつバスケ部だったのか。」


「そうだよ!校内で知らない人はいないくらい有名な!」


 そう言われて、驚いた。


「そう、なのか?」


 そう言うと、春樹は未海の中学バスケの話をしてくれた。