[圭side]


 渡野と分かれて家に着いた。


 今日は一人じゃない。


 いとこが遊びに来る日だ。


「ただいまー」


 玄関に入ると脱ぎ散らかしたままの靴。


「おかえりー!圭ちゃん、バスケしよ!」


 リビングの扉が勢いよく開き、小4の琢磨と中3の春樹が飛び出してきた。


「おい!圭ちゃん、今部活終わって帰ってきたばっかなんだぞ。」


「いや、いいよ。やろうか、バスケ。」


 そう声をかけると二人共目を輝かせた。


 琢磨は小学校でバスケのクラブに入ってる。


 そのクラブの時間が楽しくてたまらないらしい。


 春樹は、バスケ部には入らず、サッカーをやってる。


 でも、バスケは好きだからよく3人で近所の公園にあるバスケコートでバスケしている。