「こんにちはー!圭、もう部活終わるってよ!」


 携帯で時間を確認するともう6時半になっていた。


「ん。じゃあ、体育館戻るわ。」


「あ、はい。じゃあ、私も帰ります。」


 体育館裏から、体育館に回る。


「圭!圭のせいで、未海ちゃん帰るの遅くなったんだから、送ってけよな!」


 え?


 いやいや。


 先輩だって部活終わって疲れてるんだから。


 私の方面に帰る人、少ないし。


「大丈夫です。多分、帰る方向違うと思いますから。」


 そう言って、鞄を持ち上げる。


「未海。待ってろ。すぐ終わるから。」


 圭先輩はそう言って体育館に行ってしまった。


「え。」


 言葉を失っている私に翼先輩が言った。


「未海ちゃんは待ってればいいと思うよ。」


 うーん。まぁ、待ってろと言われて帰ったら失礼だし。


「あ、はい。」