君のことが大嫌いだった








 

 
 去年、先輩たちは全国大会一歩手前で敗退。


 先輩たちみんな、泣きながら引退していった。


 確かに、全国大会にはスティールが上手い奴、リバウンドを必ずとるやつなど強者が多かった。


 今日は月曜日。


 土日も自主練したが、なんせ自分がついているので低くなっているのか分かるわけでもなく。


 スリーポイントシュートの練習ばかりしていた。


 「今日は、ボールカットの練習をするぞー!」


 「「おう!!」」





 「うーん・・・」


 さっきからボールカットの練習をしているのだが、これでは練習にならない気がしてきた。


 「圭、お前・・・。ボールカットされ過ぎ。」


 翼が俺の肩に手を置いて言った。


 「圭。お前は、ボールカットされない練習をしろ。」


 和哉先輩が苦笑して言った。


 「はい。」