君のことが大嫌いだった








  でも、リバウンドの練習、スティールの練習など技術を深める練習が多いので確実にうまくなっている。
 

 みんな、中学からやってきて、元がいいのでただがむしゃらにゲームをしてもうまくならない、そう和哉先輩は判断したんだろう。


 顧問が来るのは毎週木曜日で毎日教えているわけでは無い。


 顧問の杉浦もバスケをしていて、若い頃には結構有名なプレイヤーだったとよく自慢している。


  もう40はいっているだろう。


 その杉浦は毎週来ては、課題を残していく。
 

 それは、そいつにあった様々な課題であって、みんな同じではない。


 今回、俺が課せられた課題は『ボールを絶対に取られない、ドリブルをすること。』


 顧問が言うには、「身長が高いせいで、ボールを高い位置でついている。」らしい。


 「身長が高い奴に比べて低いほうだと思うが、全国大会を目指すならもっと低いドリブルが必要になる」と。