その日の放課後。
いつも通り、部活に出向くため、光輝と翼と共に教室を出たところで、1年の二人に声をかけられた。
「倉見先輩。」
「お?結衣と椎花ちゃん?部活は?」
結衣と椎花と呼ばれた子はよく渡野と一緒にいる女子だ。今日は3人一緒では無いようだ。
下を向いていて、少し落ち込んでいるような感じだった。
「なんかあった?」
何も話そうとしない二人に翼が聞いた。
「あの・・・・・・、未海の様子がずっと変なんです。体育でバスケをやってから・・・・・・」
酒井田が口を開いた。
俺はぴくっと反応した。
「バスケの時から?」

