俺はとっさに、彼女は具合が悪いんじゃないかと言った。 そう言ったことで、彼女はフリースローを打たずに帰っていった。 選手のように、ちゃんとコートに頭を下げて。 なんで、打たなかったのか。 なんで、嘘をついたのか。 「俺、見てきたい。」 ちょうど、俺ら2年生の教室から体育館の様子を見ることが出来た。 翼はそう言った。 「・・・・・・なんで?」 俺は、翼に質問した。