体育館で入学式が行われた。

 
  先生の長い話に飽きてきた頃、背中をつつかれた。


 「ね、何中から来たの?」


  後ろを振り向くと茶髪でボブヘアーの子が話しかけてきた。


 「坂田中からだよ。」


  笑顔でそう答えた。


 「坂田中?結構遠くない?」


 「うん、電車で1時間30分くらいかかるかな。」 


 「1時間30分も!?あ、そういえば坂田中ってバスケ強いとこだよね!バスケ部入るの?」


  確かに坂田中はバスケが強くて有名だ。


  大会で何度か優勝してる。


 「ううん。バスケ部には入らないよ。ね、名前はなんて言うの?」