「てめっ......犯(おか)されてえのか」

「やれるもんならやってみろ」

「よし来い。今来い。すぐ来い。犯してやる」

「きゃー、おまわりさーん」



こいつ目がマジだ。

ギラギラと目を光らせ、獲物を狩るライオンみたいだ。


言っておくが、私はまだ1回もこいつに犯されたことはない。もう一度言うが、ない。



「あ、あの....晴夏さん。桜餅、1パックに2つ入ってるんスけど、分けたらどうスかね」



三佐が提案してきた。仲良く分けましょう、っての。


扉の前で未だ袋を手から離していない三佐。


ふむ。



「三佐、じゃあ私は大きいのね」

「は?俺だろ」



こいつは....!

三佐を早く帰らせてやろうとしているのに。まだつっかかってくるか。


私が三佐を使って買わせたわけだけれども。


むむむむ。

だがしかし。



「デカイやつがデカイのをもらう。これ常識」

「んだとっ」



私の身長は162cm。対して涼は1cm低い。
ははははは。勝った。













「(......俺、此所にいる意味あるんスかね)」