「......なにやってんだお前ら」



白い目で涼が私たちを睨む。

ベッドに仲良く2人で座っている。


涼の隣にいる子が言わずもがな彼女だ。



確かに、響太が褒めただけあって綺麗な容姿をしている。


将来有望だろう。


パッチリな目に小さい鼻。短い髪は彼女の小顔を引き立てていた。

恐らくこの子は、プリクラなんかを撮ったとしてもたいして実物と変わらないと思う。


こんな可愛い子、見たことない。




「........涼、この人たちは?」




透き通った声。
アニメ声とか、幼い声などの可愛いものではなかったが、どこか甘さを感じる。

容姿は声をも変えるのか.....。



「友達だ」

「ふうん、カラク?」

「あぁ」



あまり興味なさそうに言った彼女に、私はハッとした。



「なんか、性格良さそうじゃないね」



ぼそりと呟いた響太に内心同意した。


決して鋭い目付きというわけではないが、どこか威圧感を覚える。

睨まれてるような、そんな感じ。


私たちは転けていた状態から立ち上がってその子の傍に近づいた。



「涼の彼女だよな。名前は?」

「佐々原晴夏」

「へえ、晴夏ちゃんか。可愛いって良く言われるでしょ」

「まあ」

「涼のどこが好きなの?」

「色々」



淡々と答える彼女_____晴夏ちゃんに呆気に取られた私たち。



なんか、感じ悪い。



見た目よりも中身という言葉があるが、この子を見て誰かが作ったものではないのかと私は思ってしまった。