紅Ⅱ(クレナイ)~解き放たれる鎖~


「そうだね。僕たちもそれは自覚してるよ。感じた事も行動も結構、かぶる事が多いんだ」


「好きになった人もね」


「「ねー」」



仲良く私に話しかけてくる二人は、本当に微笑ましいくらいの仲の良さで羨ましい。



私と良牙はどうなんだろう?





特に似たところもないな…と頭の中で考えていた時、フワリと香ったコーヒーの匂いに後ろを振り向いた。





「お茶にしましょうか?」


「はいッ」




微笑む時政先輩に、私も笑みを返した。


そんな私を見て満足げな顔で、ワゴンを運び始める。