紅Ⅱ(クレナイ)~解き放たれる鎖~



この学園では生徒会メンバーが遅刻したからと言って、誰も咎める者はいない。



それはこの学園を取り仕切っているのは先生ではなく生徒会役員であることから、忙しい役員の為に授業免除と言うものがあるのだ。


授業に出なくても出席扱いをしてくれるという、役員ならではの特典。




それをこの学園にいる者達は皆、知っている。




この特典、聞こえはいいけどその分、役員の仕事が忙しい。


放課後や朝早く学園に来て仕事をしても終わらないのだからその特典がなければ、どのような状況になってしまうか言わなくても分かると思う。




そして私達補佐である良牙と私もその特典を頂ける、数少ない生徒のうちの一人だったりするのだ。




廊下側の後ろの席に座った章吾が私を見ていたのに気付き、軽く手を振った。


そんな私に表情が乏しい章吾が、少しばかりの笑みを浮かべて軽く頭を下げる。




クスッ…。


いつもの礼儀正しい章吾の姿に、笑みが零れてしまった。







暫くすると一時間目の授業担当の先生が来て、授業が始まった。