紅Ⅱ(クレナイ)~解き放たれる鎖~



「さーてと、そろそろ何かが動くで。そうやってノンビリしていられんのも今のうちや」



カイチョーが綾香ちゃんから視線を外した後、俺を睨みつけてきた事に気付き口元が弧を描く。




楽しいねぇー、俺の視線を感じたんやろか?


まぁ、何があっても気張るんやで。





「ホンマ楽しみやなぁー、カーイチョ」



その間、俺はゆっくり高みの見物でもさしてもらうで。





「クッ…、ククククククッ…」



足を風紀委員室に向け、階段をゆっくりと降りていく。


誰もいないこの空間に、俺の笑いだけが響いた。





しばらくはホンマ、楽しめそうや---



  【京極SIDE END】