「おはよ、蓮。………ところで朝からこんなところで、何やってるの?」


「はぁ?」



開口一番そう言った私に、不機嫌そうに蓮の眉が寄る。




チッと舌打ちした蓮が、今度は私を睨みつけながら…、


何故か私の手を握ってきた。




「え?ええええ???」


「行くぞ」



そう言って蓮は、私を引きずるように歩き出した。




昨夜、仲直り?した私達。


でも今朝は学校まで、一緒に行く約束をしていたわけではない…。



それにのにどうして、ここで蓮は私を待っていたんだろうか?




そんな事を考えながら晴れやかな朝、私と蓮は周りにいるみんなの視線を浴びながら、その間を潜り抜けていく。



それにしても…、


蓮が朝、私を待っているなんて初めてなんじゃない?




驚いた表情のまま横にいる蓮を見上げると、テレている顔がそこにあった。



少し、顔が赤い?




蓮のその顔がとっても可愛く感じて、私の頬が緩む。