紅Ⅱ(クレナイ)~解き放たれる鎖~



「目の色は…、今日は紅色じゃないんだね?」


「は、はい」



そっかそっかとそう言いながら頷くマスターはきっと、私の紅色の瞳はコンタクトのせいだって思ってるんだろうな…と思いながら視線を逸らした。




だって目の前でジッと見られたらほんと、恥ずかしいんだもん---



「もう宜しいですか?マスター」


「あぁ、スマンスマン」


「さ、綾香。冷めないうちに食べましょう」



時政先輩に促され、皆で頂きますをしてからご飯を食べ始める。




「ん、美味しい~」


「そりゃぁ良かった」



私の言葉にいつの間にかカウンターに戻っていたマスターがカウンター越しから、嬉しそうにニッと笑みを浮かべた。


そんなマスターに食べ物を頬張りながら、ありがとうの意味を込めて笑顔で答える。



うん、本当に美味しいッ!


パスタの固さも味付けも何もかも!



ここがバーだなんて、思えないよ。


モグモグ食べていると、ツイッと目の前にはホークに刺さった唐揚げ。



いきなりだったからびっくりして、食べていた口が止まってしまう。



え?何?