紅Ⅱ(クレナイ)~解き放たれる鎖~



「えぇぇぇ~、まさかこの女がぁっすかぁ?」


「あれって男じゃなかったっけ?」


「あんなつえぇヤツがおんなぁ?マジかよぉー」



店にいる男達が口々にそう言ったおかげで、かなり店内が煩い。



それより…、


やっぱり私って男に見えてたんだ…と密かにガッカリしていると、横から視線を感じそちらに顔を向けた。



その視線を辿ると、それはマスターだった。




「へー、綾香だったんだ」


「は、はい」


頷くと、マスターがフード下から私を覗き込んできた。



ドアップのマスターと目がバッチリあってしまう。



うわっ!


マスターも顔が整ってる!!



何でこうも私の周りは美形でいっぱいなんだ?