紅Ⅱ(クレナイ)~解き放たれる鎖~



「綾香ー!こんなオジチャンにそんな可愛い笑顔を向けたら、食べられちゃうよ~っ」


「そうだよぉ~。危ないよぉ~」



青治と朱利にそう言われたけれど、何を言っているのかよく分からない。



可愛い笑顔?


え?

普通だよ?


キョトンとしている私を時政先輩は、『これだから無自覚は困ります』…と言いながら腕を引っ張られ、奥にある席へと座らされた。



「時政先輩?」


「あ、すみません。何でもないですよ」



ニッコリ微笑まれては、何も言えなくなってしまう。



何だろう?


時政先輩の身体からどす黒いオーラが出ていた気がするんだけど---



気のせい…、

だったみたいだね。


今はもう、そんな気配は微塵も感じさせてないし。


一体、何だったんだろうなぁ?



そう思っていたところで、横に誰かが来た気配を感じた。