「あぁ、お子ちゃまはうちでは酒禁止なんだ。綾香チャンもウーロン茶で我慢してな。それともオレンジジュースとかがいいかな?」
「あ、オレンジジュースでお願いします。えっと…、お酒は飲んだことがないのでジュースで大丈夫です」
「そっかそっか、いい子だな」
そう言ってまた、マスターは私に頭を撫でてくる。
マスターのその瞳は始めて会った私にも、まるで兄弟を見るような優しい表情だった。
嬉しくなった私も、マスターに笑顔を向ける。
「へへっ」
「………ほぉ」
私の何に驚いたのか目を大きく見開きながら撫でていた手を止め、私をジッと見てくるマスターに頭をコテンと傾けた。
え?
私、何かやった?



