「離れて」
ダメだ…、
普段は全く思わない事だけど何故かこの二人の香水を嗅ぐと、男を感じてドキドキしてしまうのだ。
「あー!綾香、顔が赤いよぉ。なーんでかなぁ?」
ジッと覗き込むように顔を寄せてきた朱利から離れたくて顔を後ろに下げる。
でも---
「へっ?」
「本当だぁ~。…なに?俺達に男を感じた?」
後ろにいた青治が私の顎を掴み後ろに顔を向けさせる。
間近に迫った青治に、更に顔が赤くなってしまった。
いつもこの二人はこうやって私をからかってくるのだ。
そしていつもは『僕』と言うのに、男を前面に出す時は何故か『俺』と言ってくる。
使いわけてくるその言葉にも、いつもとは違うからかドキッとさせられてしまった。



