紅Ⅱ(クレナイ)~解き放たれる鎖~



「副委員長…?副委員長だった静香さんが委員長になったから、その代わりの人………」


「せやせや。何や綾香ちゃーん、生徒会に入ってるのに知らないなんて酷いわぁ」



「…………ごめんなさい」


「いややわぁ~。そないに気せんといて。それに俺らってタメなんやから、敬語はなしやで。なっ?」




ゾワッ---




鳥肌が立ってしまった。



何でだろう…?


やっぱりこの男の笑顔は、どうしても私には受けつかない。




「あの…、風紀委員室は一階なんだから階段を上がる必要はないんじゃない?」


「何やトゲがある言い方やな。綾香ちゃんと近くで話したくて、わざわざ階段上がってきたんやで」




やっぱりダメ---




もうこれ以上、この男とは話したくなくて頭を下げ京極さんの横を通り抜けた。




その時だった---