紅Ⅱ(クレナイ)~解き放たれる鎖~



「あ………」


「あーやかちゃん」



振り返るとそこには京極さんがいた。


え、いつの間にそこにいたの?




「屋上から落ちるなんてビーックリやな。今の転入生やろ?」



そう言いながら京極さんは、フェンス越しから下を見下ろす私の傍まで近づいて来る。


そしてさも楽しいと言わんばかりの笑みを向けながら一度、フェンスから下を見下ろしそしてまた私に視線を向けてきた。



何でこんなところに京極さんが来るの?


驚きに目を見開いていた私は、すぐに目を細め京極さんを睨み付けた。



この人といると、何故か私の心は凄く不快な気持ちになってしまうのだ。


特に何をされたわけではないのに…。



あ、違うか---


頬にキスをされたんだっけ。



ジットリと京極さんを見ていると何が面白いのか、私のそんな態度を見て楽しそうに肩を奮わせながら口を開いた。