紅Ⅱ(クレナイ)~解き放たれる鎖~



身体を翻しフェンスを掴む。


それと同時に慎が私の傍へ、音もなくやって来た。




二人同時にヒラリッと、フェンスを越えた。


空中で回転しながら身体中に力を入れる。



溢れる血が滾り全身が泡立つのを感じると、ブルリと震えた。




「くッ」


いつもながらにこの瞬間は苦して、熱い息が漏れ出てしまう。



ストッ---


四階建ての屋上から落ちた私の身体はケガをする事なく、軽やかに地上へと着地した。


横で同じように慎も地に足が着いたのを確認し、同時に力強く地面を蹴る。



上から視線を感じてチラッと屋上を見上げた。



ふんっ---


綾香が屋上から見下ろしているのが、視界に入り鼻で笑う。



遅い…。



もう少し早く下を見る事が出来たなら…、


面白いものが見れたのにね。



目を細め笑う私の隣で走っている慎は、まるで全てに興味がないとばかりにグレーへと変化した冷めた瞳で前方を見つめているだけだった。



  【ルキアSIDE END】