そして二メートルはあるフェンスへと手を伸ばす。
グッと掴んだ緑色のフェンスの冷たさが手に伝わってきた。
キィー---
微かな扉の開く音とその気配ですぐに誰が屋上へと来たのかが分かったけど、私は後ろを振り返る事なく視線を下へと向ける。
裏庭には誰もいない---
行くなら今か…
そう思った時、目の前の女がまた口を開く。
忌々しい---
「蓮と付き合っていたのは聞いたよ…。じゃぁ良牙とルキアさんは、どんな関係なの?」
「良牙との関係?………フッ、あなたには関係ないでしょ?」
「関係あるッ!だって私と良牙は」
「兄弟だし、って?」
「……ッ!」
後ろを振り返り、綾香を見た。
私の顔を見た綾香が、驚愕した表情へと変わる。
何を見て驚いたかが分かり、私の口元が弧を描く。



