「なーに熱くなってんや、慎ちゃんは…」
「………」
「綺麗なお目々ちゃんの色が変わったで~」
「………」
クックックッ---
少し身体を曲げ、楽しそうに笑いだす京極から視線を背けた。
階下から階段をゆっくりと上がってくるのが分かる。
近づいてくるその存在に眉が動いた。
ギシッと拳を握りしめる。
ヤツへと飛び掛りそうになる自分を何とか押さえつけるため瞳を閉じ、視界を遮断した。
呼吸をするのも忘れ、京極の動きだけを気配で追う。
ヤツと…、
横に並んだ---
立ち止まり俺の顔を見た事が、気配から分かった。
クッと微かに笑ったヤツに、再び拳が動きそうになったのを寸でのところで留める。



