紅Ⅱ(クレナイ)~解き放たれる鎖~



さて、


良牙は一体どこに行ったのだろうか?




良牙の気配を探りながら早足に、赤い絨毯の廊下を歩く。




「え?」


すぐ辿り着いた階段の踊り場で、ギクリと身体を強張らせた。




「………」


「な、何してるの?」



そこにいたのは…


ルキアと共に入学する予定の瀬谷慎だった。




壁に寄りかかりながら佇んでいる、瀬谷慎---


私の発した声を気にする事なく前髪をギュッと掴み、俯いていている。




表情は髪を掴む腕と長い前髪に隠れてしまっていて、よく見えないけれど…



瀬谷君からは酷く底冷えする程の気を発せられていて、背筋がゾクッと震えた。