…そんな峰崎さんを親友である良牙が、手にかける事になってしまった。
別に好きで殺したわけではない。
動物に変身した状態のままの峰岸さんはその場で暴れまわり、手がつけられなくて仕方なしに手をかけたのだ。
死の間際、人間の心を取り戻した峰崎さん。
ずっと動物に変身したままであった事が辛かったと、ありがとうと言う言葉と共に良牙に言い残しこの世を去った。
人を弄んでいるとしか思えない、一条製薬が憎くて堪らない---
研究所を以前、燃やし尽くしそれで全ては終わったと思ったのに…。
蓮が言うには、研究関連の資料は研究所内に全ておいているわけではない。
変身人間に関するデータは、違う場所に厳重保管してあると言っていた。
折角、研究所を恢が命をかけて爆破したというのに…。
それが意味のない事だったのかと思うと、本当に悔しくて堪らないのだ。
”爆破”の言葉に、はッとする。
思い出さないようにしていた人物をつい…、思い出してしまったのだ。



