「あーやしいなぁ…。ねぇ、蓮?」
「………」
ルキアの言葉など聞こえないとでも言うようにペンを手に取った蓮は、それ以上何も言う事なく机に向かい始めた。
そんな蓮の態度を面白そうに笑った後、もう一度私へと視線を向けた。
勝ち誇った表情に不安が過ぎり、胸に更に痛みを感じ手を胸に当てる。
そんな私の様子にますます楽しそうに笑みを見せる、ルキア。
そしてスッと音もなく歩き始める。
な、何?
私に向かってきたルキアに、思わず身構えた。
でも…
私の事など目もくれずそのまま私の横を通り過ぎる。
すぐにこの生徒会室から出て行くのかとホッと息をつこうとした時、今だ扉を開けようはせず立ち止まったままのルキアに疑問に思い後ろを振り向いた。
ドアの前で、ジッと何かを見ている---
何を見ているのか?
視線を辿って見れば…、



