「…いきなりいなくなってゴメン。でも別に蓮を嫌いになった分じゃない」
「それでもだ。…俺は今、付き合っている人がいる」
「ふーん。それって綾香の事?」
「そうだ」
「…くすくすくすくす」
突然笑い出すルキアに、蓮の眉がピクリと動く。
そんな蓮を気にもとめずにひとしきり笑った後、私を強い目で見てきた。
「あなた、本当に蓮の事が好きなの?」
「え?」
突然、話しを振られた私は目を見開いてルキアを凝視した。
そんな私の事などお構いなしに酷く冷たい瞳を私に向けたルキアが目を細め、意地の悪い笑みを口元に浮かべる。



