「もしお邪魔じゃなかったら、一緒に食べてもいいかな?」
「嬉しいですわ。御一緒に食べましょう」
ふふふ…、と微笑みながら自分の隣の空いている席を引き、私を招き入れてくれる。
それにありがとうと、礼の言葉を述べてから席に座った。
良牙は静香さんの前の席に座っている章吾の隣の席に座る。
私も空いている席に座り、何となく前を見たら章吾と目が合った。
目を瞬きながらも軽く頭を下げるとそんな私に章吾は軽く笑み、そして丁寧に頭を下げる。
そしてすぐに視線を自分の目の前のご飯へと戻した章吾は、卵焼きに箸を伸ばしパクついた。
真面目そうな顔で食べてはいるけど、口元はかなり綻んでいる。
きっと美味しいんだろうな…
章吾は感情をあまり顔には出さないけど、よく見るとそんな事はない。
今みたいに---



